花の群れ
- 2012.05.15 Tuesday
- 17:21

そのとき
そこで
咲きみだれる花
それぞれに
夢をいだき
生涯でただ一度
ゆるされる
甘いユウワク。
まるで
小さな屋台が
軒を連ね
客を
惹きつけるように
もっとも
必要な相手を
狂わせようと
季節の変化を
待ちわびて
ひとまとまりの
小さな
花の群れは
何者かを
ふりむかせる。
あたりにぽっと
灯りをともし
このいっとき
ここに
出会えたものとだけ
縁を結ぶよう
時間が
切り取られてゆく。
あの日のエレメント
- 2012.05.12 Saturday
- 06:08

少女は
一人遊びのなかで
母親に成りすます。
あの日の1ページに
少女はおままごとと
同時に存在した。
葉っぱの上に
泥団子を
こしらえて
目の前に
誰もいなくても
セリフを入れて
振舞う。
『召し上がれ!』
モグモグと
エアーで
口を動かすことで
上機嫌になる
できるだけリアルに
まるで日常のようにやると
会話も弾む。
食べ残さず
『あーおいしかった』
と返さないと
にらまれる。
『おかわりもあるのよ』
そうつぶやいてみせる。
つくる人
いただく人
おもてなしの
楽しさが遊びに加わる。
何かを表現するのは
みてもらい
ほめられたい
肯定感なのだろう。
あの日
おたまのなかで
波打っていたのは
相手を放っておけない
やさしいこころの
母性
彼女を形づくる
大切なエレメント。
いつまでも
冷めることのない
”葉っぱのスープ”が
ひっそりと
受け継がれようとしている。
NHK『昼ぶら』収録時の1枚
photo協力:天城こどもねっと
森にふりそそぐ
- 2012.05.11 Friday
- 06:35

荒れ狂う
自然の猛威をよそに
森はどこまでも
静まり返る。
ヒトは
用があるときにだけ
この空間に
足を運ぶ。
普段と何も
変わらない
静かな秩序にも
大きな変化の
足音が忍び寄る。
すぐそこに
視覚の及ばない
遠い世界
人知れず
複雑に幾重にも
織り成す
いのちの環。
私達は
美しい花に
心奪われ
香りが良ければ
名前を知り
食べられなければ
素通りしてしまう。
この表面で感じる
意識を
ベースに
ヒトの社会は
積み上げられる。
まるで不可解な
自然の猛威に
私達は
なすすべもなく
空を見上げる
ことしかできない。
ふりそそぐ
陽の光が
多様な生物種に
応え
海底みたいな
岩肌へ
わずかに
贈り届けている
微妙なバランスを
生涯知らない。
とらえられない
マクロと
ミクロのスケールに
ただただ
ヒトの生は
通り過ぎてゆく。
あるがままの
となりの世界は
生命を
支えるシールド。
自分のことだけに
気をとられ
すべてのことが
根本から
動き出している事に
気づけていない
私達の文化とは
どこか寂しい。
光に溶け込む
まだ再生したばかりの若い緑
南伊豆から
迷(メイ)
- 2012.05.10 Thursday
- 16:57

久しぶりに
首都高の
巨大なトンネルを
潜り抜けた。
北関東まで
往復
700キロの旅。
日本の中枢は
疲れた心に
ムチ打つ人々に
いまだ
無言のままだ。
こうこうと
夜を眠らぬ
イルミネーションは
欲望に火をつけ
生き残るには
生産性がすべてと
呪文のように
かりたてる。
かつて
お金とひきかえに
虚構のワナに
飲まれてしまった。
常識的に
染まってみたが
限度はやがて
やってきた。
ビジネスは
笑顔をマナーにするが
みな笑っていない。
モノを増やして
豊かになろうと
決めたが
いつまでたっても
こころのスキマは
埋められない。
ヒトの欲望は
限りなく深く
その欲望を
代償に
多くの若者が
人質にとられてしまう。
首都高の
異様なスピードは
わずかな
ミスも許さない
一度選んだ
コースを
ひたすら
進むことしかできない。
家路を
光の川にのり
目を細めながら
ハンドルを
握りしめた。
東名に
差し掛かった辺りから
突如
激しい雨に
叩きつけられ
ふと
意識が飛びそうになる。
ワタシには
帰るところも
待ってくれているものもあった。
photo素材提供:星野伸さん
水しぶき
- 2012.05.08 Tuesday
- 06:18

海へくだる道を
とぼとぼと
久しぶりに娘と歩いた。
もう何年
歩いたろうこの道。
兄弟のように
寄り添って暮らす
犬達に
ぐいぐい引っ張られながら
海に出た。
かつて
バシャバシャと
かならず
水しぶきをたて
波とたわむれた無邪気な
娘の姿は
なかった。
あどけなくも
また一歩
大人に近づく
横顔は
無口になって
遠く水平線を
眺めていた。
肩を並べ
時間だけが
通り過ぎてゆく。
ウミツバメが
ときおり
砂浜ギリギリのところを
目にもとまらぬ速さで
旋回した。
『さあ、お土産に
アイスでも
買って帰ろうか。』
砂を払いながら
とぼとぼとまた
私達は
歩き始めた。
『ちょっと写真とって』
静かで
穏やかな
波が
寄せては返した。
西日が少し
傾き始めていた。
我が家の
チロ(白:親)&アイリス(黒:娘)と私
娘にリクエストした一枚
幸せの手応え
- 2012.05.06 Sunday
- 05:31

はじめは
興味の赴くままでも
いつしか
カラダの奥から
伴う
溢れる感覚に
私達は出会いたい。
昇る朝日とともに
自らの足を
ひきずりながら
そろりそろりと
もう一度ゆっくり
味わうように歩く
老人。
水平線の
はるか遠く
昇る朝日に
顔染めながら
未来一点だけを見つめ
からっぽになって
波を待つサーファー。
朝露に
芽を出したばかりの
キュウリや
ナスの
幼いはじまりに
今日を感謝する
若いファーマー。
どこにいても
年齢はあまり
関係なく
脳とカラダを
つなげて
両手の指先の
感覚や
樹木を見上げた時の
新緑のシャワーや
ひとりひとり
見えている世界
変化する
季節ごとの
バリエーション。
とにかく
動き回りたい
感じたくて
確かめたくて
雨なら
レインウエアを着てでも
森の中なら
双眼鏡を
持ち出してでも
気がつけば
すべてにおいて
幸せの手応え
私達に与えられている
感覚の意味。
ゴールデンウイーク
それぞれに
心に残る
一日を追いかける
大切なものを
確かめに
地球上を駆けめぐる。
NHK『昼ぶら』収録時の一枚
セインさんの
鼻膨らむ
新緑のシャワー
photo協力:天城こどもネット
シンクロニシティ
- 2012.05.03 Thursday
- 12:09

偶然にしちゃ
ちょっと考えにくい
それほど
意味ぶかげな
巡りあわせに
私達は遭遇する。
そうなることが
知らされていないだけに
7が3つ揃ったような
驚きに近い。
突如
空間に何がしかの
化学変化が起こるのか
こちらとあちらで
無意識の
申し合わせが
成立したのか
前世なるものの縁か
出来事そのものは
どうとでも言える
だが
その”ゆらぎ”の
意味するところ
生涯
あとひきとなる。
先々月
愛知の瀬戸へ向う途中
とくに
立ち寄るつもりも
なかったが
時間調整に
ぶらり最後のSAで
ハンドルをきった。
伊豆から300kmほど
なぜか
空いていたPに
すべりこむと
となりは
伊豆ナンバーで
さらに
その先を
見覚えのある
家族が歩いている。
まさか
そんなわけないが
流れのまま
追いかけた。
やはり
知り合いのファミリーだった。
向こうもどうして
木登りキャプテンが
ここに立っているのか
目が飛び出しそうに
驚いていた。
時間の
波間の一致
1分ズレていれば
顔はあわせない。
彼らは
今日伊豆を出て
鹿児島へ
引越すところだった。
長い旅の途中の
ぶらりだった。
『お元気で』
『カラダに気をつけて』
つきなみだが
直接
伝えることができた。
引き寄せたものは何か
目に焼きついた
驚きの顔
それぞれに
新たな人生の出発。
私達の暮らしは
なすすべもなく
起こるべくして
シンクロニシティに
彩られている。
photo素材提供: :ー)さん
ひとのシステム
- 2012.05.02 Wednesday
- 08:35

ひところ
仕事に命をかけると
よく聞かされた。
だから
来る日も来る日も
ワタシなりに申し訳なく
歯をくいしばり
イヤな仕事に向き合った。
そういう空気に
うつむいたまま
振り回され続けた。
甘っちょろいことを
抜かすなと
会社の蛇ににらまれた。
やがて
カラダがムリな要求に
こたえきれず
悲鳴をあげてくれた。
急性すいえんになって
頭を冷やしなさいと
われにかえりなさいと。
もう
行き過ぎた方向の
根性節には
つきあいたくない
人を人と思わず
お金の奴隷にする
仕事の仕組みや
ありかた
”ひとのシステム”は
姿を変えたほうがいい。
ひとびとの
深きこころの声に
耳を傾けるように。
私達は
予期せぬ出来事の
連続を経験した
ルールも
マニュアル化も
対応できないところで
日々は紡がれてゆく
喜びもそこにつながる。
ちっぽけで
理不尽な要求のために
一生を棒にふるのは
見ていられない
ムリな仕事に
命までかけろというのは
つらい。
勝った負けたを
こえたところの
喜びや楽しみにかわる
もうひとつのシステム。
運命のいたずらに
ホンロウされ
はじめて
大河の流れのようなものを
思い知る。
お金の流れ方も変わる
よりやさしきへ
小さく舵をきる人々が
勇気をもって
つらなりはじめる。
水面から
とぎれとぎれに続く
水鳥の飛翔に
私達は一瞬
目を奪われるだろう。
photo素材提供:森の父さん
緑と空気とやさしさを
- 2012.05.01 Tuesday
- 08:11

同じ
グループにいて
自分より
うまくいくヒト
上手なヒト
才能があるヒトを
私達はうらやむ。
自分より
華やかで
ちやほやされて
結果をだすヒトが
となりにいると
比較され
イシュクしてしまう
居心地も
あまり良くない。
なぜなら
自信をなくすから
やがて
ワタシの影が
ぼやけてしまうから。
ヒトは
誰もが
華やいで
その存在を肯定され
日々を送りたい。
おさまりのよい
空気に
できることなら
つつまれたい。
たよりにされるのは
何も
ヒトからだけでなく
待ってくれている
もののそばへ
あてがわれていたと
思えるところへ
ココロやすらぎ
安心できる
5月の風に
自分のウソが
少なくなるよう
緑と空気とやさしさを
とり戻せるよう
たまには
解放してやらないと
苦しくなる。
photo素材提供:星野伸さん
いのち守るプログラミング
- 2012.04.29 Sunday
- 17:03

ズボラな私が
ふるいたつのは
目の前の
自分より
弱い
いのちのおかげ。
眠くても
頭が痛くても
へとへとであっても
よしやるか、と
不思議と
何度でも
何度も
思い腰はあがった。
なぜ
そうなるのか
そうするようにと
すべきことの
最優先に
終わらせてならないと
プログラムに
書きこまれている。
どんなに
情けない
親であっても
子が危機に瀕したなら
牙をむき
立ち向うのだろう。
まるで
歯がたたないと
わかっていても
ぼろぼろを
覚悟しても
いま
そこにある危機が
立ち去るまで
強靭な精神の
かたまりと化す。
目の前にいる
弱いいのちには
それほどに
価値がある。
たとえ
自らのいのちが
奪われようと
そうすると
言いきれる
そうやって
どの国の
どの生きものも
みな強く
共有している
ものがある
いのち守る
プログラミング。
photo素材提供:森の父さん

